【聖地巡礼】特撮の聖地?!熱海

熱海在住の脚本家伊藤和典氏が「熱海は特撮の聖地!」と仰っていました。そこで、熱海を舞台とした特撮作品4作品を紹介します。

キングコング対ゴジラ(1962)

製作:東宝 配給:東宝/ユニバーサル・インターナショナル
監督:本多猪四郎(本編)/円谷英二(特撮) 脚本:関沢新一 製作:田中友幸
公開:1962年8月11日 上映時間:97分
昨年の新作「シン・ゴジラ」のヒットも記憶に新しい、日本が世界に誇る核の落とし子ゴジラ。第一作から8年後の1962年、海外マーケットも狙いアメリカ・ユニバーサルスタジオと共同で製作した「キングコング対ゴジラ」ゴジラが元祖特撮王・キングコングと戦うと物語である。日本を舞台に暴れまわった2匹、ラストバトルシーンが熱海である。特に熱海城が目を引く。外国人が見た時に、日本を特徴づけるものとして「日本のお城」があるだろう。そのために、熱海城のある熱海が選ばれたのだろう。ストーリー的にも、ラストに海へ帰っていくことを考えると海辺に近いところに立っていたほうがいい。また撮影のセットを作るにも天守閣のみ作ればいい熱海城は、予算がおさえられて好都合。例えば小田原城だったら、二の丸、三の丸にお堀までつくらないと、小田原城に見えないですからね。
キングコング対ゴジラ 熱海城での決闘

キングコング対ゴジラ 熱海城での決闘

大怪獣ガッパ(1976)

配給・製作 日活 監督:野口晴康 脚本:山崎巌/中西隆三
公開:1967年4月22日 上映時間:84分

東宝が「ゴジラ」大映が「ガメラ」ときて、日活の特撮は「ガッパ」と来ました。こちら未見なのですが、ガッパ親子3匹がそろうシーンで熱海が登場いたします。予告編をみると熱海らしきところで大暴れしているようが伺えます。こちらは、怪獣映画とはいえ怪獣の家族愛をテーマにした異色作。

大怪獣ガッパ 熱海へ

大怪獣ガッパ 熱海へ

大怪獣ガッパ 熱海の町並み

大怪獣ガッパ 熱海の町並み

ウルトラマン(1966)

脳波怪獣 ギャンゴ 第11話「宇宙から来た暴れん坊」より

制作:円谷プロダクション、TBS 脚本:宮田達男 監督:満田かずほ
放映:1966年9月25日 放送局:TBS

特撮テレビシリーズの巨頭「ウルトラマン」にも熱海が登場します。

第1話に登場した宇宙怪獣ベムラーの着ぐるみを改造して作られた怪獣。美術デザイナーである成田亨氏がトーテムポールをイメージしてデザインしている。宇宙から落ちてきた野球ボールくらいの石。これを拾ったおじさんが石に『怪獣になれ!』と願うと怪獣「ギャンゴ」となり巨大になり、おじさんは気を失う。病院に運ばれたおじさんが目覚めるとギャンゴは石に戻る。ウルトラマンとギャンゴの戦いがギャグ展開になっていて、その戦いの場所となるのが熱海の街のようである。

※具体的に熱海の街と特定されていないのだが、イメージさせて作られている。

ウルトラマン第11話 ギャンゴ

ウルトラマン第11話 ギャンゴ

『THE NEXT GENERATION パトレイバー』

「THE NEXT GENERATION パトレイバー 大怪獣現わる 前編/後編」
配給:松竹 制作:東北新社、オムニバス・ジャパン
製作:「THE NEXT GENERATION -PATLABOR-」製作委員会
監督・脚本:押井守 ※劇中劇「大怪獣熱海に現わる」監督:田口清隆
公開:2014年7月12日/8月30日 上映時間:97分

ストーリー

「エピソード5・6 大怪獣現わる 前編・後編」熱海に巻き起こる謎のサーファー失踪事件。時を同じくして現れた、巨大な海棲生物。たまたま慰安旅行にきていた特車二課の前に、果たして大怪獣は現れ、熱海の街を焼き尽くす!しかしそれは財政復活を目論む市長の陰謀だった。自衛隊の出動を目前にイングラムのリボルバーカノンが火を噴くとき、大怪獣の真実が明らかになる!

上記に登場した「ガッパ」や「ウルトラマン」の昭和特撮映画のオマージュというかパロディーを含み、熱海を登場させたストーリーになっている。現代の熱海のサンビーチにイングラムが登場する姿は格好いいですね!

熱海サンビーチに立つ イングラム

熱海サンビーチに立つ イングラム

まとめ

昭和特撮3作品は、当時温泉地・観光地としての圧倒的な知名度とロケーションに海が隣接しているという良さから舞台として選ばれたと思う。キングコング対ゴジラでは、熱海城が日本を象徴する日本城郭としてランドマークになり、海外輸出する作品としては重要であったかと。一方パトレイバーに登場してくれたお陰で、若いアニメ・マンガファンへも熱海のイメージアップにつながっているのではないでしょうか?

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