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日本有数の芸妓の町・熱海
熱海は、現在120名を越える芸妓が在籍している日本有数の芸の町なのです。最盛期には1000名(昭和40年代)を越える芸妓さんがいたそうです。熱海の当時(昭和40年)の人口が5万4000人だったので、50人に一人は芸妓ということになりますね。※まぁ、実際にはみなさん熱海に住んでいるわけでないので、そう単純には行きませんがそれほど多かったんです。 熱海では、芸者さんのことを芸妓(げいぎ)と呼びます。地域によっては、芸妓(げいこ)とも呼ばれます。
熱海の芸妓さんたちが毎日修練している稽古場が、熱海市街地の中心部・初川沿いにあります。熱海芸妓見番歌舞練場です。 毎年4月28日・29日の二日間に、日頃の芸を多くの方々に見て頂く
「芸妓見番歌舞練場 熱海をどり」
が2017年で28回目を向かえ開催されます。その「熱海をどり」を二日目・29日午前の回を見てきました。入場料は4,000円になります。当日、9時に受付に行って整理券番号40番代をいただきました。
芸妓見番歌舞練場 熱海をどり
4月29日初夏の晴天に恵まれ、初川沿いにある歌舞練場前には多くの幟がたっていて賑わいを見せています。普通の少し大きめの二階建物に見えますが、中に入ると舞台があるので驚かされます。
第28回熱海をどりのお知らせ。4月28・29日 第1部11:00開場 11:30開演 第2部14:00開場 14:30開演 入場料4,000円 会場:熱海芸気見番歌舞練場 問合せ:熱海芸妓置屋連合組合0557-81-3575 #熱海 pic.twitter.com/nGLlyiZc0S
— 冴月さくら (@sasaezuki) 2017年3月17日
↑熱海の芸姑さん冴月さくらさんのツイートです。
開場の11時になると整理券番号順に呼ばれて、入場していきます。係の方のテキパキとした進行であっという間に並んでいた列は短くなっていきます。
中には舞台があるのですが、建物の外観から想像するよりも広い空間があります。正面に舞台、上手(舞台を見て、右手側)に地方(三味線などの演奏)が座る床があります。下手(舞台を見て、左側)には花道がもうけられていて、二階にも正面・左右と席があります。この日は舞台手前から座布団の席が2〜3列、その後ろに椅子席が4列あり、その後ろが立ち見です。キャパシティーは、250〜300人ぐらいは入るのでしょうか。
芸妓さんたちの踊りを見るのは、初体験でした。正直たいくつな日本舞踊をイメージしてまいたが、演目のバリエーションが数多くあり表現豊かで面白かったです!
中でもブラックライトを使った演出で、ガイコツたちが出て踊る舞踊は、いや〜ビックリしました。日本舞踊にブラックライトとは驚きです。
浄瑠璃、三味のお姉さま方も凛々しくカッコよかった、しびれます。さすが芸姑さんたちは、座敷でお客さまを楽しませるエンターテイナーであるということを再認識しました。
「熱海をどり」の様子は芸妓見番さんのInstagramをチェック!
舞台の様子は撮影禁止なので、Instagramにアップされていました画像から見てみてください。
熱海芸妓見番さんのInstagram(@atami_geigi_kenban)は、結構頻繁に更新されてます。日頃のお稽古の様子や舞台裏など、普通見ることのできない芸妓の世界を覗きるみことができますので、フォローをオススメします。「熱海をどり」の写真や動画も沢山アップされていますので、さらに見たい人はチェックしてみてください。
毎週末にも芸妓の踊りが見れる
熱海芸妓見番では、毎週の土日に芸妓さんたちの踊りを見学することができます。 「湯めまちをどり華の舞」では、芸妓さんたちの地方(三味線などの演奏)と立ち方(踊り)を気軽に見ることができる貴重な公演です。
芸妓さんたちのいるところでは、このように気軽に見学できる催しをしているところがありますが、熱海のように毎週公演しているところが本当に珍しいんです。芸妓見番歌舞練場は、昭和29年にたてられた建物の中でみる芸妓さんたちは本当にいいものなので、ぜひ熱海に立ち寄ったら見学オススメします!本当は、お座敷に呼べるのが一番なんでしょうけど。。。
まとめ
舞台の最後に、芸妓さんたちの代表として松千代さんが登場。その挨拶がとても印象に残り、いいな〜と思いました。
「伝統を守り続けながらも、新しいものに挑戦していきます!」
芸妓や伝統芸能の世界は、常に先人たちの培ってきた芸と技の伝承が大切です。しかし、それだけでは、未来には繋がっていきません。常に新しいものに挑戦していくことが大切です。 言われてみれば、その通り。あたり前なことなんですが、なかなかできないのが現状ではないでしょうか。とかくこの世は、自分の経験則でしか物事が言えない大人が多く、新しいことに挑戦しようとすると、なぜか邪魔をしてくる。そこで成功しようとする若い人へのヒガミなのか、守りの体制なのか。 芸妓さんたちのお姐さんである松千代さんが、しっかりとみなさんの前で口上を述べることはとても大切だと思います。次世代を担っていく若い芸妓さんたちも自信を持って伝統を守りながらも、新たな挑戦に向かって進めることでしょう。