【熱海】月夜のサンビーチで薪能を観てきた!

こちらの記事「熱海サンビーチで薪能」でお知らせしましたが、熱海サンビーチにて薪能が2016年10月14日(金)に行われました。その時の模様の写真を紹介です!

16時 到着!

サンビーチに到着するとすでにステージはできていました。満月(15日)の前日なので、晴れれば大きな月が見えるはず。頭の上は青空なのだが、海側に雲が多く大きな月が見えるか心配になります。

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熱海サンビーチに特設の能舞台が完成していた

本当に海の近くに設営されていて、潮の満ち引きや波などが心配になるくらい。もちろん計算しつくされてなんでしょうけれども。ステージの前は協賛者席で、一部の人のみが座れるにようになっています。柵の外や階段、堤防の上では、無料で観覧できます。

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熱海サンビーチに特設の能舞台が完成していた

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16時15分 舞台の準備

開始を前に、宮司さんとスタッフにより神事の準備が淡々と行われていました。

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まずは神事をするための準備

無料で観覧できるところには地元の方が、時が経つにつれどんどん集まってきます。宿泊客は食事の時間でしょうから、食べてからやってくる人もいると思われます。写真には撮れていませんが、最後には、かなりの人が集まっていました。観光客の方々も多くやってきたと思います。出店も3〜4つでおりましたので、お祭りな感じになっておりました。

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お客さんも集まってきました

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神事のための準備中。雲が薄くなってきた

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パンフレットと椅子席入場券

本番前、陽が落ちイッキに西の空が真っ赤になってきました!

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陽が落ち、赤く焼けてきました

16時30分 オープニング、神事「舞台お祓いの儀」

来宮神社の宮司さん3人によって、厳かに行われました。自分も低頭してお祈りさせていただきました。

16時50分 舞踊

最初の舞台は

熱海芸姑置屋連合組合 常磐津「熱海名所」「瀬音」「西女」


熱海芸妓連合組合さんのInstagramから

薪能の舞台で、芸者さんの舞踊をみられるのは、さすが温泉観光地ならでは!貴重な舞台、美しい舞いに釘付けになってしましたました。だいたい、芸姑さんたちが空の下で踊るということは基本的にないですからね。ここ熱海の芸姑さんは、毎週日曜日に市内の稽古場で見学ができます。

17時20分 火入れの儀

陽が落ち、いよいよ薪に火がつきます。パチパチと薪が燃える音に、しずかな波音が熱海サンビーチに雰囲気を作り出して行きます。

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薪に火が付けられました

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雲から顔をだす月と薪の明かりで幻想的に

17時30分 能舞 新作初演 熱海の森羅万象に捧げる「海」

どこからともなく海から一艘の船が会場へ向かってきます。そこに乗って海の精<シテ(?)の辰巳満次郎さん>が、真っ赤な衣装をまとって舞台へ!海から現れた海の精。海辺ぎりぎりに作られていたのは、船から直接舞台へ移動するためだったのですね。海の精なのに、真っ赤な衣装という、熱海・・・熱い海・・・からイメージしたのでしょうか、すばらしい舞でした。

17時40分 舞踊 常磐津「夕月船頭」

熱海在住の舞踊家花柳あらたさんが月夜の船頭を舞いいます。

18時10分 能 -半能-「高砂」

半能「高砂」

京都六条河原院の源融公の屋敷跡に貴人姿で表れたのは融大臣の霊。昔の栄華を偲んで、名月の下で優雅に舞い、夜明けとともに消えてゆきます。

大鼓、小鼓のテンポよい響き、地謡の声、そしてシテの舞に、雲から見え隠れする大きな月に、さざなみの音、熱海の自然の音に能舞台がマッチして、幻想的な雰囲気は最高潮に。まるでインドネシアのバリ島でみたケチャを思い出してしまいました。雰囲気にのまれたせいか、あっという間に終演になってしましました。すべての演目が終わったのは18時40分すぎでした。

今回の薪能。MOA美術館の主催で30回を迎えるという由緒正しい催しです。毎年MOA美術館で行われているのですが、現在来年春のリニューアルに向け改装中で熱海サンビーチで開催されることになりました。今回だけのビーチでしたが、大変よかったので是非また機会を作ってやってもらいたいな〜と思いました。地元の方も気軽に能に触れる機会でもあるし、観光客の方々もビーチでお能をやっているのにはビックリしたんじゃないでしょうか。

2016年10月15日も開催されます!

※上演中の撮影はNGでしたので、残念ながら写真はありません。

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