【熱海】ATAMI2030会議に出席してきた-前編-

熱海への移住を検討していて熱海のことを実際のところを知りたいと思い、さる9月に東京で行われた移住促進イベントに参加しました。

その時のブログ→

都心でガツガツ仕事でもなく、田舎へターンでもない生き方はあるのか?!

こちらのイベントに参加していた熱海の方々に【ATAMI2030会議】熱い!ので是非行ってみればと薦められたのでやってきました。

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Contents

ATAMI2030会議とは?

簡単に言うと、熱海の未来について語り合う有識者会議です。熱海の地元の人と熱海以外の有識者の人たちが集まって、2030年の熱海について考えるというもの。

人口減少や高い高齢化率・・・ 2050年の日本の姿と言われるほど、課題先進地域である熱海。それを変えていけるのは一人ひとりの行動です。この場で描くのは、次世代・次々世代まで続く地域のあり方と、私たち一人ひとりが望む未来の暮らし。市民・民間企業・行政という枠にとらわれず、私たち自身が私たちの望む暮らしをつくる!まちにある遊休化した不動産の活用・地域資源を再認識し、今の延長ではない未来、一方で遠すぎない未来2030年を見据えた熱海の「暮らし」「仕事」「ツーリズム」を考え、動き出してみませんか?

熱海市ホームページ「ATAMI2030会議
http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=1854

今回のテーマと簡単な内容は・・・

ATAMI2030会議 第4回テーマ「福祉と健康」

18:00〜 開催趣旨と今回のテーマ「福祉と健康」について
市役所の方が、熱海市の健康に関する数字を発表されました。

18:10〜 実践者ミニトーク
およそ10名ほどの「福祉と健康」に関する事業を行っている方々が、それぞれの活動を報告

18:40〜 ゲストトーク「生き生きした、持続可能で健康的な地域を取り戻す」
下関市保健部長 福本怜(ふくもとさとし)さんによるお話

19:30〜 会場も交えた意見交換

20:30 終了

21:00〜 懇親会 @柿乃木 カフェレストラン 会費 3,500円(税込)

熱海市福祉センター3階大広間

熱海市市役所の中にある会議室「熱海市福祉センター3階大広間」で行われました。会場には100名を越える熱海市民と熱海の未来について考える人々が集まってきました。正直ここに来るまで参加者が6名とかだったらどうしようとか、意味不明な不安感を抱いていたのですが、大広間に集う人々を見て熱海の少し明るい未来をみたような気がしました。ちなみに、熱海市の人口が現在3万8千人を切る数字です。

Googleで「(市町村名) 人口」で検索すると、その市町村の人口もしくは人口推移がトップに出てきます。

事前に参加申し込みをしていておりまして、会場入口で受付。資料の刷子を受取り、空いている席に腰掛け、会議のスタートを待ちます。余裕を持って来たつもりでしたが、会場を間違え、開始ぎりぎりになってしまいました。似たような場所が近くにあり、同じような人が何人がいました。会場の大広間の中央に机が長方形型に並べられ、そのまわりに座長:清水義次氏を中心に有識者の方々がならんでおります。プロジェクターが3台用意され、どこからの角度でも資料が見やすいようにされてい、記録用としてカメラも複数台並べてありました。この様子は、YouTubeliveで配信されていたようです。

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100名ほど参加

下記にこの会議で自分が気になったところを摘んで列記していきます。本来もっと重要なことが語られたかもしれませんが、その辺は私の主観によるものですのでご了承ください。

開催趣旨と今回のテーマ「福祉と健康」について

佐藤真由美さん(熱海市健康づくり課健康づくり室 室長)が、市の健康に関することを報告されました。熱海市は高齢者率が非常に高く、日本の2050年の数字を超高齢化社会を先取りしている地域です。健康の問題を語る上で、熱海の地理的特徴をあげられていました。人口密度40人/20ヘクタール以上の市街地を「斜面市街地」とする分類があります。熱海は、その斜面市街地であり中でも斜面率は、全国でも群を抜けてトップです。坂が多くて有名な長崎や函館以上の斜面市街地なのです。それが影響してか、高齢者の関節疾患や筋骨疾患が多いのが特徴としてあげられています。坂が多いために、外にでなくなり、関節疾患が発生しやすくなるのではないかと仮定できます。

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平均寿命のグラフ

熱海の高齢者の特色

・静岡県全体は日本の平均寿命より1歳程度長生き。しかし熱海の平均寿命は日本の平均よりも1歳低い
・熱海の高齢女性の喫煙率は、異常に高い
・高齢者の単身世帯率も非常に高い
・静岡県が推奨する「お達者度」が県内でも低い順位(35市町村中/男性33位・女性32位)

お達者度とは65歳から元気で自立して暮らせる指数です
参照:静岡県「お達者度」のページ
https://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-430/kenzou/kenkoujyumyou/otassha.html

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お達者度について

熱海の健康に関するまとめ

・熱海はの住宅地は山の手側に多く存在します。市営住宅なども山の手側です。
・坂の多い街なので、どうしても外出する機会がすなくなってきます。
・すると筋力の低下などが発生し、関節疾患・筋骨疾患が多くなってしまいます。
・熱海という土地柄、昔でいうハイカラな高齢の方が多いのか喫煙率が高い
・リゾートマンションが多い熱海では、老後の住まいとして移住する人が多いので高齢化率が異常に高くなってくる。

熱海の福祉と健康に関しては、現状明るい話題はなにもなさそうです。

しかし課題があるところには、ビジネスがある

実践者ミニトークとして、熱海の「健康と福祉」の課題に取り組む人々が、少ない時間ですが自分たちが取り組むことについて発表しました。

風間康寛さん(NPO法人エシカファーム 理事長)

障がい者児童支援・幼稚園を行っている方です。自閉症や知的障がい者の施設で静岡県内には数カ所あるが、今まで熱海には同様の施設はなかったそうです。「熱海にこのような施設を作ろうと思うんだけど」と、熱海の方に語ったらそんなに必要ないんじゃないかと言う答えを受けたそうです。平成28年2月に熱海市網代に開園。しかしフタをあけてみると、すぐに定員10名はいっぱいになったそうです。支援を欲している人は、なかなか見えないもので需要は存在することを認識なされたそうです。今、三島に作業所を作り、障がい者に仕事をさせ、自律できるように取り組んでいるそうです。
風間さんのテーマは「障がいのある方と家族の未来を明るくする」です

「エシカファーム」 http://www.ethicafarm.com

水谷光一郎さん(水谷寝具株式会社 取締役)

介護ショップミズタニをやられている方で「福祉を追求する。顧客を創造する」の言葉が印象的でした。

福祉とは「welfare」 well+fare=よく+生きる

余命2年という知人のお子さんからもらった「笑顔」を大切に活動なされています。

「水谷寝具株式会社」 http://www.kaigomizutani.com

米山世紀さん(NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡 理事)

ニート、引きこもりの就労支援をしている。伴走型の支援していて、相互扶助の精神で行っているそうです。
熱海フォローアップミーティング 12/1(木)19:00~開催
現在、就労支援のボランティアを募集しているそうです。

「NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡」 http://www.sssns.org

河瀬豊さん(株式会社伊豆おはな 代表取締役社長)

「介護福祉タクシー 伊豆おはな」河瀬豊さんは、10歳の時に事故にあい救急車に救われた経験があることから、救急車の存在を大切にしています。そこで自分のできることとして、タクシーと救急車の間を埋める存在の「介護タクシー」を始めた。実際の運用としては、自宅からお客さんをタクシーに乗せて病院に送り迎えです。すぐにタクシーに乗れるような健常者や不自由なところに住んでない人ならばいいですが、熱海特有の問題点から介護タクシーの必要性があります。市営住宅でエレベーターがない5階に住んでいる高齢者の方の階段の補助。商店街で、1階店舗で住居が2〜3階の方。さらには、坂の多く古い住宅街では、車が家の近くまで寄せられずにいるところもあります。なんと車にのるために200段の階段を昇り降りするある家もある。介護タクシーをやることによって、気軽に外にでる機会を増やせている。また、車椅子でも観光でのお手伝いもします。悲しいかな観光地で事故にあいストレッチャーを運び駅まで送ることも最近では増えてきているそうです。

「伊豆おはな」 http://izuohana.com

長谷川浩平さん(青いかば旅行社 代表者)

高齢者や障がい者の旅行のお手伝いをしている旅行会社さん。コンセプトは、住んでいる人にやさしい街は、観光客にもやさしい街と考える。カラダの不自由な人でも観光できる商品を開発している。カラダが不自由だからと行って、観光できないというのでは寂しいですし、外に出る機会の創出にもなり大変いいお仕事だと感じました。実際に旅行ツアーに参加した障がい者が「行動に対して自信もつようになった」と言う声を聞けているそうです。旅行での高齢者や障がい者のお手伝いとして、ボランティアの小中高校生が参加しています。今の宇佐美中学生3年生が1年生の時からボランティア参加。下級生だったころは指導されて行動していたのが、上級生になると下の学年の生徒たちに指導するようになって、自分の経験を人に伝えることの大切を学ぶ場にもなっている。長谷川さんのまとめの言葉

「最終的に人が大切」「人の印象がよければ良い街だったと感じ、反対に人の印象がわるいと悪い街と感じる」「みなさんのおもてなしの心で、お客さんを喜ばすことができる」

青いかば旅行社 http://aoikaba.main.jp

三輪幸恵さん(エクササイズ&ハーブ「Herb House Angelica」)

自宅でエクササイズとハーブサロンをオープンしている若い女性の方です。心とカラダのリラクゼーションを子育て中のママさんへ提供したいという思いから始めたとおっしゃってました。ママの負担を減らすことは少子化対策の一貫や子どもと一緒にくつろげる場所の必要性を感じてらっしゃいます。で「なぜハーブなのか?」産後や授乳中はカフェイン摂取はNGなので、ハーブが良いそうです。また、子どもとママの交流、同じママさん達との交流の場を提供することによって、世代を問わず交流できる町にしたいとおっしゃってました。

小倉育恵さん(情報サイト「こどもとあたみ」運営)

熱海在住にかぎらず、熱海に遊びに来る子育てママさんパパさんたち必見のサイトを運営。授乳施設などや子どもと入りやすい場所などを紹介しています

「こどもとあたみ」 http://intra-net.jp/kodomoatami/

石橋浩美さん(Smile熱海子ども食堂)

「スマイル熱海子ども食堂@シニアもね」熱海の子どもからシニアまで、世代間コミュニティを、また移住してきた人とも相互交流する場所を提供したいと行っているそうです。近々開催するイベントが

12/18(日)スマイル熱海寺子屋@今宮神社

子どもたちに、家事体験・食事作り体験をさせる
FBページ https://www.facebook.com/pg/Smile熱海
気になる方は参加してみてはどうでしょうか?

齊藤壽さん(NPOきろる熱海の会 会長)

廃材を使ってベンチを作って、町中におく活動をなさっています。現在、市内に10箇所ベンチ作り配置しているそうです。
チャリティーイベント「アルゼンチンタンゴ」を開催する告知をなさっていました。
12/3 ハワイアンやラテンの音楽を開催してベンチを作る費用にあてたいそうです。
また今後はコミュニティサロンの開設を計画していて、お年寄りを中心にくつろげる場所を作るのが目標だそうです。
「きろる熱海」 http://kiroru-atami.webnode.jp

大友勇さん(七尾団地町内会 会長)

この日は、11月に異例の大雪のために参加できなかったので、市役所の方が変わりに紹介をしておりました。数年前に熱海に移住された方で、現在七尾団地町内で町内会長をやっています。団地の空いているスペースで、市民が憩いの場所を設けていて、今注目の方ということでした。

古賀美那子さん(リボンプロジェクト所属 ボディデザイン研究所所長)

現在、マリンスパ熱海3階に事務所がオープンしている。パーソナナルトレーニング、グループレッスンで健康作り・体力作りのお手伝い/お教室をやっています。高齢になっても動けるカラダをつくってもらい、介護予防事業をしている方でした。

「リボンプロジェクト」 http://reborn-project.co.jp

佐藤真琴さん 株式会社PEER

抗がん剤を使うと抜けるが、その後はウェーブがかかって生えてくる髪の毛を抜けた頭に、カツラを用意してくれるサービスを行っていらっしゃいます。

「株式会社PEER」 http://team-peer.com/home/profile
佐藤さんは元看護師さんで、白血病の人に言われた言葉

「死にゆく人がお金をたくさん使うと、生きている人が困るでしょう」

が印象に残っているとおっしゃっていました。

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ATAMI2030会議 風景

取り急ぎATAMI2030会議 第4回テーマ「福祉と健康」の前半の記録メモ的にアップいたします。もう少し続きますが今日はここまで

続きは→ 【熱海】ATAMI2030会議に出席してきた 後編

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