【君の名は。】中国で公開されたらヒットするのか?!

中国から日本に旅行にくる若者が訪れる場所に「新宿御苑前」がある。ここは新海誠監督の「言の葉の庭」にて、高校生とある女性が雨の日に出会う場所で、聖地巡礼の場所となっています。

中国で公開されたらヒットするのか?!

その3つのポイント

  1. 中国版SNSですでに口コミにかなり話題になっている
  2. 新海誠の初の劇場公開作品になり未知数
  3. 中国でも大人気グループ「五月天」が主題歌
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中国版SNSですでに口コミにかなり話題になっている

中国でも「君の名は。」はかなり注目されています。元々アニメ監督として一部で人気のある新海誠。日本の公開前から中国のSNSでは注目されていますし、ネットの声を拾うと公開を待ち遠しい様子が伺えます。日本が好きな中国の若者は、小さいころから日本アニメに親しんでドラえもんや名探偵コナンが大好きなのはもちろんですが、日本の新しいアニメも受け入れる土壌があります。

新しいアニメとして登場した新海誠監督作品。特徴である美麗な背景画は、中国人の感性にぴったりあい響いています。日本より国土が広く多様性が豊かな中国では、表現はどうしても内面的なものより、わかりやいものの方が受ける傾向があります。機微のある人物像も評価されているのですが、なによりも美しい映像表現は多くの中国人ファンを作り出しています。ひとまえに新海誠監督作品をパクったアニメが出てきて、ネットで話題になったほど。

日本アニメのパクリ作品が地方の最高文芸賞を受賞、ネット騒然=中国

日本の有名なアニメ映画「秒速5センチメートル」を盗作していた中国アニメ「心霊の窓」がこのほど、広西チワン族自治区の最高文芸賞に当たる賞を受賞したことが中国ネット上で大きな話題となっている。29日付で環

2011年8月30日 ライブドアニュースより

自分が「君の名は。」を、初めて見たときにまず感じたのは「海外マーケット向けに作られた映画」である。これには日本好きな海外の人があこがれる「古き良き日本と機能化された日本」がある。大きな湖のそばにある街は世界中にあるが、映画の中では昔ながらの日本家屋に、赤い鳥居の神社、巫女さんが登場して、不可思議な儀式を行う。機能化された日本は、スマホ片手に高層ビル群を歩く高校生に、学校の屋上にあるグラウンド。なにげない日本の風景が新海誠の美麗な背景画によって、海外の人にとり素敵な場所に写るのである。当然、日本に興味のある中国人が、こぞって見に行く姿を想像できます。海外の宮﨑駿ファンが、新海誠ファンに流れて行くでしょう。

「ビリギャル」の大ヒットを知っているか?

「君の名は。」で、運命を愛と友情と努力で乗り越えて行く2人三葉と瀧の姿は、中国政府が推奨してもなんら問題ないと思う。映画の公開はコントロールされている中国で、国民のためになると考えられたものが公開されるのだと思う。去年公開された日本映画は、アニメ作品のみ。そこに今年、「ビリギャル」が日本実写映画として5年ぶりに公開されて、なんと大ヒットをした。これは日本の歴代実写映画のトップだそうである。(高倉健さんの映画が大ヒットしたときは、国民は無料で映画を見れていたようです。)ビリギャルに描かれてるストーリは「先生の教えをこい、努力によって事を成し得る」という実に道徳的で美しい姿は、政府の推奨したいものだろう。ビリギャルの著者・坪田先生のもとには中国からの問い合わせもあるという。「君の名は。」政治的色合いもまったくなく、美しい男女の姿を描いているので、そういった背景的にもいいと思う。

中国で興収記録を塗り替えた『映画 ビリギャル』ヒットの理由

2016年5月27日 dメニュー映画

ひと昔前の中国の映画のイメージは、上映されたらすぐコピーして見に行く人は少ないのではということ。ネット環境は、整備され違法アップロードも多くあると思うが、年々映画観客が増えてきている。単に映像を見るということであれば、PCやスマホでいいのかもしれないが、映画館に行って娯楽を楽しむということに目覚めたのが大きな理由だと思う。

シネコンムービーになっている「君の名は。」

シネコンムービーというのは、携帯小説や少女漫画を原作やベースとした地方都市のカップルが見に行く映画のことで、毎月新作が公開されている。東京にいると、甘ったるワカモノを映画誰が観に行くのだろか?と思うのだが、地方都市とその周辺の中学生・高校生がデートで見に行くのだ。シネコンで映画を見た後は、隣接するショッピングモールでデートというのが定番のコース。学生なので、面白かったらLINEやSNSを使い口コミ拡散するのである。この手の映画が、爆発的にヒットするのはそのためである。

シネコンムービーとしての位置づけでも「君の名は。」はある。中学生・高校生のデートムービーには最適な映画ですし、公開の日も考えられていて夏休みが終わる直前の8月下旬。面白かった話を、学校でついつい話したくなり映画の面白さとあいまって火が付いたのである。

中国の人も映画館での体験を楽しんでいる

映画館でのエンターテイメント体験が得られる映画だからこそ、中国で無事に公開されることになれば、大ヒットは間違いない。ちなみに、中国の映画は3D作品が多い。3D作品にする必要なさそうな作品も3Dにする。劇場での盗撮やコピー防止の理由だと推測できる。

今までの新海誠作品は、以前の作品と違いハッピーエンドでエンターテイメント性がアップしているのも日本でのヒットの要因。よりわかり易さを求める中国の観客層にも受け入れられるでしょう。実際に、中国人の友人に話を聞くと、以前の新海誠作品よりもわかりやすいし、物語としても面白さもアップしているとみな口々に言う。私は6月に中国で大ヒットしたという「西遊記」の中国国産3Dアニメを見たのだが、正直ストーリーはあまりないが映像表現が素晴らしく圧倒的な美麗な3D画面で構成されている。「君の名は。」は、今までの美麗な映像表現に加えて、ハッピーエンドの結末とアニメーションの躍動感が加わって、より多くの層を取り込むだろう。

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上海

新海誠監督、中国で初の劇場公開作品

期待値が膨らむが、新海誠監督の初の劇場公開作品になる。日本でも、新海誠監督は無名に近い監督だったのがここまでヒットするとは予想しなかった人も多いようです。(無名といっているのは、アニメを普段みない人から見てということです。)これまでは、作品的に評価が高かったものの、興行的に特筆するべき感じでなかったのも正直なところです。しかし関係各所の真面目に枠組みの構成を考えれば、ヒットしたのは必然だったと思います。上記でポイントをあげてきたものを考えると、中国での「君の名は。」のヒットも見えている。

台湾のスーパーロックバンド「五月天」が主題歌!

なによりも五月天(メイデイ)が主題歌といのは大きい!どうしてもマイナーなアニメ映画に思われそうな部分もあるが、それ払拭できる重要なポイントになる。今、アジアにおいて、もっとも動員力を持っているとも言われる台湾出身の5人組ロックバンド。台湾における音楽の観客動員記録を持ち、台湾で「最優秀バンド」を4度受賞、これまで国内外で150以上の音楽賞を受賞。ライブ動員数は1,000万人を超えるなど、アジアのスーパーバンドとしての地位にある。北京での20万人ライブも即日完売、日本でも武道館公演も行っている。そんな無敵なスーパーロックバンドが主題歌を担当していることもあり、メガヒットの予感しかありません。

日本語を勉強している中国人の友達に聞いたら、映画は初日に見に行って小説も買って読んだそうです。自分も、公開三日目に新宿TOHO朝8時からの回を見に行きましたが、隣に座っていたのは中国人男性3人組でした。日本に興味のあるワカモノは、すべからく見に行く映画になることは間違いないかと思います。

小説版君の名は。売れまくっていて、評判がいいですね。実はまだ読んでいいないので、手にとってみたいと思います。

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